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1学年対象「第1回 性に関する教育講座」を行いました。

 5月14日(木)に、本校1年生を対象とした「性に関する教育講座」の1回目を行いました。3回シリーズで行われる本校の性教育講座の1回目の講師は、竹内未希代先生と、娘さんの竹内はるか先生。信州大学の学生や一般の方々に指導をしている先生がたです。竹内未希代先生に本校で講演をしていただくのは今年で18回目(18年連続)となります。内容は「性」のみならず「生」も含めての話です。 確かに「性」を考えることは「生」を考えること。「いかに生きるべきか」の思慮と行動が、各個人の「性」に対する行動となります。また、仮に自分や他人の「性」を軽く扱うのであれば、その人の「生」も軽いものとなります。今回は本校生徒の保護者や教育関係者の聴講もあり、毎年のことながら内容の濃い教育講座となりました。

性教育-竹内先生

 さて、5月末と6月には、同じく本校1年生を対象とした「性に関する教育講座」の2回目と3回目を行います。以下に今年度の本校の性教育のアセスメント内容を掲載いたしますので、本校の性教育に関心がある方々の聴講を受け付けます(保護者でも、性教育に関心がある方でも構いません)。本校保護者の聴講希望であれば本校からの通知で、また、この記事を読んでの聴講希望であれば電話で聴講を申し込んでください。

2015 松本第一高等学校 1学年対象 性教育アセスメント

0 一学年会と連携しながら、以下の点について

1 基本方針

 A 高校で「性」について学ぶことの重要性について

   高等学校で「性教育」について実際に取り組んでいく重要性は、

  ① 発達段階において非常に有効な時期であること

  ② 高校を卒業すると「社会人になる者」「上級学校に進学して行く者」と分かれ、ほぼ同じ教育内容をきちんと一律に提供できる学校教育の中では「最後のチャンス」であること

  という意味において、高校生に「性教育」「DVの予防啓発の教育活動」を進めていくことは大切である。

 B 生徒と教員が「交際相手からの暴力」について学ぶことの重要性について  

ア 「男女間での暴力」「交際相手からの暴力」の事例が学校内、友人内で起こったとする(現代社会の中で実際に増加している)。しかし、その時に、残念ながら多くの場合、「生徒間に起きる暴力」と捉えて「生徒指導上の問題行動」としてのみの側面で対応がなされることがあるかもしれない。しかし、そこには「交際相手からの暴力」という、いわゆる単純な「生徒間の暴力」とは違う要素が内在している。それに気づかない場合には、単純な「生徒指導上の暴力」事件と扱ってしまい対処法を誤る危険性がある。

イ 教員自身が「交際相手からの暴力」に対してきちんとした知識なり意識なりを高く持っていくという姿勢がないと、単純な「生徒間の暴力」と単純に扱ってしまって、「なぜそこに暴力が起こってしまったのか」、そして「暴力をふるった側にも、ふるわれた側にもケアが必要なこと、指導が必要なこと」にも気づきにくくなってしまう。

ウ DV、デートDVともに増加傾向にあり、原因としては、主に男性側に「男女間の上下関係・主従関係」に基づく価値観が根付いていることが多い。一方で世の中は「男女共同参画」が常識となりつつあり、「男女対等の関係」に基づく発想が求められている。このような流れの中で「DV、デートDVは許されない」ということについて学ぶことは、「人権問題」「自己肯定感」「他者の意見の尊重」「自己の主張をし、相手の主張も受け入れる」という、「自分も相手も大切にするための教育」の一つの大きな入門となる。

エ 教員側がDVについて意識的に学び、意識を高く持つような姿勢が大切になってくる。

2 本校の性教育の具体的な狙い

 A 性感染症、望まない妊娠、DV(デートDV)という問題が現実に起きてしまっているということを生徒が知り、「自分にも、自分の友人にも十分に起きうる問題」なんだということを知る、つまり「当事者性」を持つことが最大のポイント。

 B 具体的なテーマを以下の4点に絞る。

  ① 「『生』は『性』」を分からせる。

  ② 「自己肯定感」を高め、「相手を尊重する心の姿勢」の大切さも気づかせる。

  ③ 特に男子生徒には、「ネット上・雑誌内の畸形的なセックス」が「本来の性」ではないことを気づかせる。

  ④ 特に女子生徒には、「自分の意見を主張することの大切さ」を気づかせる。

   (近年のおとなしい女子の増加は、一番の心配)

 C 配慮すべき点

 DVの例として用いる紹介事例については、あまりに緊迫性が強いものを使うと、緊張だけが続いたり、実際に暴力を経験(見る、される)生徒にとってはきついことがありうる。したがって、一般的で、柔らかめで、事実を伝えるだけの事例がいい。実際に授業をするにあたって、親の暴力を見た生徒や、実際に被害を受けたことがある生徒がいる可能性は少なくない。そういう生徒がいることを意識して、そのような生徒に対して「二次被害をださないための配慮」をしつつ、「交際相手からの暴力やDVについての知識」を指導者自らが基本的知識を身に着けておくことが求められる。知らないために不用意な発言をしてしまったり、例としては「暴力は、暴力を受けた側にも原因があるから暴力が発生するんだ」などとコメントすると、傷つけてしまうから、指導者側の発言は、注意が必要である。

3 具体的な展開

 A(第1回目) 導入

  a 上記「2・B・①~④」の内容を全般的に意識させる内容

  b 講師は竹内未希代先生 (娘さんの)竹内はるか先生(産婦人科医)も

  c 「自分を大切に」との内容にも触れていただき、これにより

   「『性教育』=『エッチな内容』ではない」(上記①)

   「『性教育』=『自分を大切にする意味で大きなきっかけ』」(上記②)

   「『性教育』=『相手を思いやるという意味での大切な学び』」(上記②)

   という意識づけをし、「性教育に対する抵抗感」を低減させることも「導入(第1回目)」の狙い。

  d コミュニケーションスキルにも触れていただく(上記④)

  e DVならびにデートDVについても触れていただく(上記③④)

 B(第2回目)-1 性感染症 安易なセックスの危険性

  a 性感染症と「元カレ」「元カノ」 ピンポン感染 性のネットワーク

  b 視聴覚教材は『エッチの掟』(DVD・50分)

 B(第2回目)-2・男子

  a 「ネット上・雑誌内の性」は「相手を思いやる性」ではない。

    「男を喜ばせるために」「男によってつくられた」「男のための」「畸形的な性」である。

  b 「DV」と「デートDV」について

    『デートDVって何?』(パワーポイント)

 B(第2回目)-2・女子

  a 『妊娠と避妊のメカニズム』(DVD・26分)

  b 他の内容については、担当者間で相談して決める。

 C(第3回目) 締めくくり

  a 『STD(性感染症)を防ぐ』(DVD・25分)

  b 『HIV/AIDSについて』(パワーポイント)

  c 『デートDV ―相手を尊重する関係を作る―』(DVD・31分)

  d 『望まない妊娠について』(パワーポイント)

  e 『クリニックの実態について』

  f まとめ

  g 高校生にとってセックスは必修科目ではない

 D フォローアップ資料

  ア 随所にペーパーでの資料を配布する

4 全校集会で触れたい内容について

 「つまらない男」「つまらない女」にモテることで、自分を満足させていませんか。「本当にあなたを思ってくれる人」は「DV」「簡単なセックス」「セックスの強要」なんかしません。「お付き合いで大切なこと」は、「心の釣り合い」です。「本当にきちんとしたお付き合い」をするためには、「それなりの正しい知識とトレーニング」が必要です。

 「相手を思う気持ち」を持つトレーニングは2つ。

 まず、「知識を持ち、守れること」。「性感染症」「DV」のことです。

 2つ目は、「人間力」「男子力」「女子力」を磨くこと。 「人間力」「男子力」「女子力」を磨きましょう。

 素敵な恋愛、素敵な彼氏との恋愛、素敵な彼女との恋愛。

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