
理論にもとづいたスポーツを総合的に学ぶ専門コース
本校強化指定競技と部活動とが連動し、それぞれの種目を専門的に学び、より高いステージを目指す人や、将来スポーツ分野の指導者や人々の健康に寄与したい人のために新設された、普通科スポーツサイエンスコース。
江戸時代の剣豪、千葉周作の言葉に「理より入るものは上達早し、業より入るものは上達遅し」があります。ただやみくもに練習するより、理論を学び、より能率的にかつ合理的に体を動かしたほうが上達も早いのです。
このコースではスポーツサイエンスと実技を専門科目とし、体育理論・スポーツII・III、そして一般科目と合わせて総合的に学ぶカリキュラムを提供します。また、大学やスポーツ関連企業から講師を招いた特別授業も企画しています。
運動や体力などスポーツに関することについて科学的に探究し、体育大学への入試対策はもちろん、体育系以外の進路にも対応しています。
※種目は「柔道(男)」「硬式野球(男)」「空手道(男女)」「バスケットボール(男)」「サッカー(男)」の5つです。
スポーツサイエンスコースの特色
昔から「心技体」の一体が重要とされてきたスポーツの世界。それらに「理」を加え、心と技と体と理論の一体化を理想としたのが松本第一高校のカリキュラムです。サイエンティフィックに学ぶことにより、各自が持っている能力を最大限に活かすことを目標とします。
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スポーツ医科学論
人体の構造を学ぶ機能解剖学。障害の予防やリハビリテーションについて学ぶスポーツ医学。効率的なトレーニング方法を講義によって学習していくトレーニング論。これらのスポーツに関する幅広い知識を身に付け、パフォーマンスの向上にもつなげていきます。
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ウェイトトレーニング実践論
マシーン、フリーウェイト、ダンベル、自体重等を使って科学的な見地から効率よく筋力トレーニングを行います。基本的な動作作りから負荷の高い応用のトレーニングまで、身体の発達の状態に合わせて段階的なトレーニングを実習形式で行います。
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フィジカル・コンディショニング論
自分の身体の能力をより向上させていく方法と、自分の身体の状態をよりベストに近づけていく方法を学び、試合においてより良いパフォーマンスが発揮できるよう体の動かし方について理論的に学習していきます。テーピングの巻き方を学ぶ実習も行います。
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スポーツコーチング論
将来、コーチや教員、インストラクター等スポーツを教える立場で活躍する人材を養成する為に指導法を学びます。一般的な指導理論から生徒がコーチ役になり練習計画を立て、実習形式で行う指導実践を通して、教えることの楽しさや難しさを体験します。
強化種目
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男子柔道
県内最多42回の団体優勝を誇る柔道部ですが、毎年入部してくる生徒は個人差があり、均一的な指導はしていません。個々の性格、体格、実力に合わせた練習メニューを組み、目先の勝利ではなく、将来的なことも考えた無理のない指導をしています。
また、日本国内だけでなく海外にも通用する選手、卒業後も大学、社会人になっても負けない強い心を持った選手の育成に全力を尽くしています。総監督:津金 武寿 先生
監督:津金 謙太 先生 -
男女空手道
初心者、経験者を問わず、それぞれの個性に応じた練習方法を作成し、各自が具体的に設定した目標達成を目指して練習に取り組んでいます。空手は基本的に個人競技ですが、団体戦は個人競技の積み重ねによって成る個々の力の集合体。一人ひとりが力を作り上げ、最終的に和をもったチームワークを結成し、勝利へとつなげます。チームの合い言葉は「仲間づくりから始めよう!」。日本一を目指すにふさわしい練習体系と練習環境が整っています。
監督:新井 悟 先生
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男子硬式野球
野球を通じた人間形成、そして甲子園初出場を目標に日々練習に励んでいます。そこで大切にしているのが、やらされる練習ではなく、自ら考え主体的に取り組む姿勢です。与えられてやる練習では強くはなりません。自分の課題をそれぞれが理解し、その課題を補うためにどうしたら良いのか、何が足りないのかと考えることが成長につながると考えています。スポーツサイエンスコースでの「心技体理学」の学びにより、このような環境が年々整ってきています。
監督:田中 健太 先生
部長:山崎 裕也 先生 -
男子バスケットボール
基本は「個々の長所を伸ばす」ことですが、いかに「勝つ楽しさ」を味わうかを念頭に取り組んでいます。長所を伸ばすだけで勝利は得られません。これは選手一人ひとりが自分の短所を知る重要性に気づかなければその先はないからです。必要なのは個々の選手が1つ1つの動きを意識し、ゲームの流れを考えながらプレーして見えてくる自らの短所と向き合うことです。勝利の楽しさを味わうべく、「不屈の精神」をモットーに日々精進しています。
監督:栁澤 健太郎 先生
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男子サッカー
「精神一到」・「一生百錬」をスローガンに全国高校サッカー選手権大会への出場と、プロ選手の輩出を目標に活動しています。スポーツサイエンスコースでは、チームよりも個にスポットを当て、テクニック、フィジカル、メンタルの強化を図り、長野県を代表するサッカー選手から、将来プロとして活躍できる選手の育成を目指しています。他にはない映像分析を用いて最新の戦術を学び、サッカーの知識理解も深めることで、サッカー選手としての成長を多方面からアプローチしていきます。
監督:ボズクルト・フセイン 先生
部長:西牧 佳伸 先生
教育課程
単 位 数 |
1年 | 2年 | 3年 | ||||
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1 | 国語総合 | 現代文 | 3 | 現代文B | 3 | 現代文B | 3 |
2 | |||||||
3 | |||||||
4 | 古典 | 2 | 古典B | 2 | 古典B | 2 | |
5 | |||||||
6 | 世界史A | 2 | 現代社会 | 2 | 政治経済 | 3 | |
7 | |||||||
8 | 数学I | 3 | 数学A | 3 | |||
9 | 日本史A | 2 | |||||
10 | |||||||
11 | 科学と人間生活 | 2 | 化学基礎 | 2 | ☆特別数学 | 3 | |
12 | |||||||
13 | 体育 | 2 | 体育 | 2 | |||
14 | 生物基礎 | 2 | |||||
15 | 保健 | 1 | 保健 | 1 | |||
16 | コミュニケーション英語I | 3 | コミュニケーション英語II | 3 | 体育 | 3 | |
17 | |||||||
18 | |||||||
19 | 英語表現I | 2 | 英語表現II | 2 | コミュニケーション英語II | 3 | |
20 | |||||||
21 | 家庭基礎 | 2 | 社会と情報 | 1 | |||
22 | 総合的な探求の時間 | 1 | 英語表現II | 2 | |||
23 | 社会と情報 | 1 | スポーツVI | 1 | |||
24 | 芸術 (音楽・美術・書道) |
2 | スポーツ概論 | 2 | 総合的な探求の時間 | 2 | |
25 | |||||||
26 | LHR | 1 | LHR | 1 | LHR | 1 | |
27 | スポーツII スポーツIII |
4 | スポーツII スポーツIII |
4 | スポーツII スポーツIII |
4 | |
28 | |||||||
29 | |||||||
30 |
平 日 の み |
ク ラ ス 授 業 |
1年 | 単 位 数 |
ク ラ ス 授 業 |
2年 | 単 位 数 |
ク ラ ス 授 業 |
3年 | 単 位 数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国語総合 現代文 |
1 | 現代文B | 1 | 現代文B | 1 | ||||
2 | 2 | 2 | |||||||
3 | 3 | 3 | |||||||
国語総合 古典 |
4 | 古典B | 4 | 古典B | 4 | ||||
5 | 5 | 5 | |||||||
世界史A | 6 | 日本史A | 6 | 現代社会 | 6 | ||||
7 | 7 | 7 | |||||||
体育 | 8 | 体育 | 8 | 体育 | 8 | ||||
9 | 9 | 9 | |||||||
保健 | 10 | 保健 | 10 | 10 | |||||
コミュニケーション 英語I |
11 | コミュニケーション 英語II |
11 | コミュニケーション 英語II |
11 | ||||
12 | 12 | 12 | |||||||
13 | 13 | 13 | |||||||
英語表現I | 14 | 英語表現II | 14 | 英語表現II | 14 | ||||
15 | 15 | 15 | |||||||
家庭基礎 | 16 | 社会と情報 | 16 | 16 | |||||
17 | LHR | 17 | LHR | 17 | |||||
社会と情報 | 18 | コ ー ス 別 授 業 |
数学A | 18 | コ ー ス 別 授 業 |
☆特別数学 | 18 | ||
LHR | 19 | 19 | 19 | ||||||
コ ー ス 別 授 業 |
数学I | 20 | 20 | 生物基礎 | 20 | ||||
21 | 化学基礎 | 21 | 21 | ||||||
22 | 22 | 総合学習 | 22 | ||||||
科学と人間生活 | 23 | 総合学習 | 23 | 23 | |||||
24 | スポーツⅣ | 24 | スポーツIII | 24 | |||||
スポーツIII | 25 | スポーツ概論 | 25 | 25 | |||||
26 | 26 | スポーツIII | 26 | ||||||
スポーツIII | 27 | スポーツIII | 27 | 27 | |||||
28 | 28 | 28 | |||||||
選 択 授 業 |
芸術選択 音楽I 美術I 書道I |
29 | スポーツIII | 29 | 情報の科学 | 29 | |||
30 | 30 | 30 |
☆は学校設定科目
スポーツサイエンスの3ポリシー
【ディプロマ・ポリシー】diploma policy ~卒業までに身につける資質・能力~
◎「心・技・体・理・学」の5文字に込められた精神を全うし、「文武両道『長野県一・日本一』」を目指す
- 理論に基づき、身体を鍛え、技を磨き、心を養い、常に建学の精神で全うすることにより人間力を育成します。
- 「文武両道『長野県一・日本一』」を目指します。
- 上記5文字に込められた精神を全うすることにより、学力、競技力、人間力を伸ばし、自立した個人・選手を育成します。
- 各専門競技において、選手としてより高いレベルで活躍することのできる人材を育成します。
- スポーツの指導者として、スポーツの発展に寄与できる人材を育成します。
- 保健医療分野において、地域の人々の健康に寄与できる人材を育成します。
【カリキュラム・ポリシー】curriculum policy ~学習課程・学習方法・学習内容~
◎基本理念を具体化し、教育目標を達成するため、一般教科・スポーツ専門教科・専門実習の3分野を設定
- 本校強化指定競技それぞれの専門性を学び、より高いパフォーマンスの発揮が可能となるようにカリキュラムを構成します。
- 一般教科については、習熟度別授業を展開し、個々の学習到達度に合わせて基礎学力の定着から、進学に対応した授業を開講します。
- スポーツ専門教科として、外部の指導者(整形外科医のドクター、トレーニングジムを経営しているフィジカルトレーナー、鍼灸師として開業しているコンディショニングトレーナー)による「スポーツ医科学論」・「ウェイトトレーニング実践論」・「フィジカル・コンディショニング論(テーピング実習含む)」といった、スポーツを多方面から捉え、選手のパフォーマンス向上につながる授業を展開します。
- 実技面では専門指導者による実習が行われ、より専門性に特化した、より効率の良い授業を展開します。
※強化指定5競技の部活動への入部が条件です。
【アドミッション・ポリシー】admission policy ~求めている人材~
◎本校強化指定競技である5競技に所属し、3年間当該競技を継続し、スポーツをより深く学ぶ意欲のある人
- 何事においても、協調性を持って取り組むことのできる人
- 高い競技力を持ち、スポーツ分野において将来活躍することを目指す人
- 健康および体力の増進と、運動技能の向上を目指す人
- スポーツと教養を通じて、社会貢献を目指す人