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9月15日 2学年に長野DARC(ダルク)による「薬物に関する教育講座」

長野DARC(ダルク)による「薬物に関する教育講座」が行われました。

 毎年、「私は今でも廃人です」との言葉から始まる教育講座。長野DARCの施設長である竹内剛さんの告白の言葉です。その教育講座の様子、話を聞く生徒の様子は文章の後半でお伝えします。その前に、世の中の薬物乱用の状態、長野DARCの簡単な紹介について書きます。

まず、薬物の広がりについて。薬物に関する健康被害は深刻です。また、薬物がネットで検索すれば入手できてしまう環境も深刻であると指摘されています。従来の覚醒剤や大麻などの「手が届きにくく、深刻な健康被害をもたらす薬物」に加え、数年前には「MDMA」の一般化が問題になり、さらに最近では「危険ハーブ」(以前の「脱法ハーブ」「合法ハーブ」)がネット上や自動販売機で売られているなど、急速に薬物が身近なものとなったと言われています。合法であると扱われていた化学物質が禁止薬物として包括指定された後も、薬物の購入、使用による事件・事故の報道は続いています。また、市販されている医薬品の過剰摂取による依存、さらには後遺症も問題です。昨年は、小学校3年生が大麻を吸った(京都府でのこと)、ということも大きく報じられ、低年齢化も指摘されています。

 このような中で、本校では「薬物乱用防止教育」を大切であると捉え、毎年、二学年の生徒を対象に「薬物に関する教育講座」を学年集会形式で行っております。今年は9月15日(木)に実施しました。講師の先生は、長野DARC(民間の薬物依存症リハビリ施設)の竹内剛さん、田中さん、杉田さん。竹内さんによる本校での講演は平成14年以降15年連続で毎年開催されています。今年も、ご自身の経験の苦しみを、淡々とした口調ですが、その苦しさを経験した人からしか出てこないような「にじみ出る言葉」で生徒に伝えてくれました。実は、ダルクのスタッフは全員が薬物依存者です。新しい入寮者も同じです。薬物依存者同士、病気の分かち合いをしながら回復、成長し、薬物を使わない生き方を実践しているのです。医療機関との連携など様々なプログラムの中で、ダルクが特に力を入れているプログラムが「若者への語りかけ」です。これがなぜ「欠かせないプログラム」の一環として行われているかというと、他人に語りかけることによって、薬物の誘惑に負けそうな自分に対しても「薬物に戻らない語りかけ」をしているからなのです。その「若者への語りかけ」の場として、本校でも15年前より、長野ダルクの責任者の竹内剛さん、ならびに他の入寮者に来校していただき、話をしてもらっております。

 今年も、本校二年生に対し3名による「語りかけ」がありました。15年連続の竹内さん、2年連続の田中さん、今年度が1回目の杉田さん、それぞれが薬物に走ったご自身の弱さを吐露しながら薬物の危険性、あるいは、なぜ再び薬物を使用してしまうかなどの経緯を語ってくれました。中でも、杉田さん(本名;杉田光央;読みは「あきひろ」)は、1999年4月から4年間にわたって『おかあさんといっしょ』で9代目「うたのおにいさん」を務めた「あきひろおにいさん」で、今年4月に東京都内で、覚醒剤取締法違反で現行犯逮捕されるまでの経緯や苦しさを語ってくれました。  

 3人それぞれの一言一言には重みがあり、薬物依存の苦しさと向き合う自分を戒める言葉、立ち直りが長い苦悩を伴うものであることが伝わる言葉、後悔の言葉ばかりでした。また、日常生活の様々な点で「自分を変えなければ」との悩みを抱えているかもしれない生徒に対しても、「必ず自分を変えてみせる」という強い意志を持ちながらも挫折あるいは苦悩している三名による「心からの訴え」は、薬物乱用防止教育を超えた意味を持つお話でもありました。

 以下に集会の様子を載せます。(お名前と写真の掲載に関しては、長野DARCの許可を頂いております)

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